完全ワイヤレスイヤホンの中でも、音質が良いと言われる「Noble Audio Falcon Pro」と「AVIOT TE-BD21j」。どちらのイヤホンも2つのバランスド・アーマチュア(BA)と1つのダイナミックドライバーを搭載しており、方式としては同じ。
実際に、両機種を試聴して、どういった理由で筆者がどちらを購入することにしたのか紹介します。
Noble Audio FALCON ProとAVIOT TE-BD21jのスペック
Noble AudioFALCON Pro | AVIOTTE-BD21j | |
---|---|---|
チップセット | Qualcomm QCC3040 | 非公開 |
ドライバー | Knowles SRDD BA Driver 6mm Tri-layered Titanium-coated Driver (T.L.T. Driver) | 8mmダイナミック型 バランスドアマチュア型ドライバー |
マイク | Qualcomm cVc8.0 ノイズキャンセリング | |
Bluetooth | 5.2/マルチペアリング対応 | 5.2/マルチペアリング対応(最大4台) |
対応コーデック | SBC、AAC、aptX、aptX Adaptive | |
最大連続再生時間 | 5.5時間(最大音量時) 10時間(70%音量時) | 9時間 |
耐水性能 | IPX5 | IPX4 |
カラー | ブラック | ブラック、シャイニングレッド、シルバー |
価格(Amazon) | 32,880円 | 14,652円 |
FALCON ProはQi充電に対応しています。TE-BD21jは、イヤホンやケースにジュラルミンを採用しており、質感が良くなっています。
また、両方のイヤホンにはヒアスルーやアンビエントマイクといった外音取り込み機能も。
注目すべき大きな違い
音質:両方とも高音質・傾向は異なる
両イヤホンともに 2BA+1DDの構成で高音質。現状販売されているものの中ではトップクラスの音質。ただし、音の傾向に関しては、大きく違います。
- 音の解像感
- 中高音域の綺麗さ
- ボーカルの声が近い
- 低音の迫力
- ドンシャリ感
- リズム感・パワー重視
Noble Audio FALCON Proは、BA型イヤホンの足りない部分をダイナミックで補った印象があります。全体的に解像感と中高音域の綺麗さが特徴的。歌手の声の美しさ、近さに関してはこちらの方が上です。
AVIOT TE-BD21jは、ダイナミック型の足りない部分をBAで補った印象。全体的に低音に迫力があり、聴いていてリズムに乗りやすい音質。高音域も出ているものの、ボーカルの声は沈んでいる印象。曲のリズム感や音のパワー感を重視する場合はこちら。
どちらも基本的な音質は、ベースラインを超えているので、上記の部分でどちらが自分の好みかというところが一つの判断基準となりえるでしょう。
装着感:安定のFALCON Pro・向上したAVIOT
FALCON Proは、Noble Audioのイヤホンに一貫したデザインになっており、装着感は良好。しっかり耳にハマってくれるので、長時間のリスニングでもOK。
TE-BD21jも、TE-BD21fと比べると装着感はかなり良くなっており、筆者にとってはどちらのイヤホンも、試聴の段階では耳が痛くなったり、外れやすいと感じることはありませんでした。
防水性能
防水性能については、FALCON ProがIPX5、TE-BD21jがIPX4。
FALCON Proは、商品ページで「水没にも耐える防水設計」を謳う程。水中での使用はできないとしていますが、スポーツや雨の日でも、心配なく利用できるとしています。
TE-BD21jは、あくまで防滴レベル。水の飛沫を防ぐ程度なので、雨などは大丈夫そうですが、スポーツなどで大量に汗を書く場合には利用を控えた方が良いかもしれません。
価格:TE-BD21fはFALCON Proの半額
FALCON Proは32,880円、TE-BD21jは14,652円と、似たようなスペックでありながらも価格には開きがあります。FALCON ProはTE-BD21jの2倍くらいの価格になっています。
防水はFALCON Proですが、基本機能や音質、価格などを見る限り、コストパフォーマンスはTE-BD21jの方が圧倒的に優秀です。
価格は2倍差、でもNobile Audio FALCON Proを買う
価格と音質のコスパだけをみるのであれば、圧倒的にAVIOT TE-BD21jですが、筆者はNoble Audio FALCON Proにするつもりです。理由は音質。筆者が普段使っている有線イヤホンは3BA(qdc 3SH)で、FALCON Proはそれに近い音質で違和感がなかったのが大きなポイント。
両方とも高音質であるものの、音の傾向は人によって大きく好みが変わるため、手持ちのイヤホンや自分の好きな音の傾向を把握した上で選ぶのが吉です。
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