約1.2万円で入手できるAppleのスマートスピーカー「HomePod mini」を購入してみました。スピーカーの音質から、Siriの性能、Mac miniやMacBook Airの外部スピーカーとして使った感想を紹介します。
結論を先に述べておくと、音は良いけど、Mac用のスピーカーとしてはやめておいた方が良いです。
HomePod miniの外観
ソフトボールより少し大きいボールを切った様な外観。スピーカー部分は美しい編み込みになっています。
上面はタッチパネル。タッチ操作によって楽曲を再生停止したり、音量調節を行うことが可能です。
PCの横においても邪魔にならず、リビングなどに置くのもあり。ディスプレイやおいてあるPCと色を揃えると、スッキリします。(AppleがMagic Keyboardのテンキーなしブラックを出してくれないので、スッキリしていません)
ケーブルは編み込みされており、普通のケーブルと比べると太めでしっかりしています。耐久性は高そう。端子はUSB Type-Cになっています。18W以上あれば動作します(iOS 14.3以前は20W)。Type-C to Lightningみたいな感じじゃなくて、USB Type-Cだけになっているのは非常にありがたいところ。
そこそこ長いのでスタンディングデスクにおいても問題なし。
圧倒的音質のHomePod mini
音質は、非常に良いです。ソフトボール大の外観からは想像できない程にパワフルなサウンドを鳴らしてくれます。家の広さにもよりますが、普通のマンションとかだったら半分以下でも十分な程。
また、音自体もクリアでバランスが良く、低音から高音までキレイに鳴らしてくれます。これまで使ってきたどんなBluetoothスピーカーよりも音が良いです。何を聴いても気持ちよく鳴らしてくれます。
Hey Siri自体は発展途上
Siriの聞き取り精度は、良好。音楽が流れていてもちゃんと聞き取ってくれますし、離れていても大丈夫。複数Appleデバイスがあっても混雑を起こすことなく、同じ部屋にいるときはHomePod miniのみが反応してくれます。
Siriは飛び抜けて賢いわけでもなく、普通、時折ポンコツです。「Hey Siri、今日の天気は?」と聴くと、天気を教えてくれるのですが、気温を2回繰り返したりして、ちょっとかわいい(iOS 14.5のアップデートで少し改善しました)。
「ニュースを流して」というと、NHKニュース(ポッドキャスト)を流してくれるので、それは気に入って使っています。
iPhoneをかざして引き継ぎ再生する
iPhoneをHomePod miniにかざすことで、それまでiPhoneで聴いていた音楽をHomePod miniに引き継げます。これ、何が便利かというと、帰宅途中に聴いていた音楽のノリノリ感を損なうことなく、そのまま家でも聴き続けられるのが良い点です。
ただし、注意点もあります。HomePod miniの近くでiPhoneを操作していると写真の様なポップアップが表示されます。筆者の場合、PCデスクの上においてあり、iPhoneを操作しているときに距離が近くなることが多々あります。意図せずこのポップアップが出るとちょっとイラッとします。
Mac miniとの組み合わせで使う:やっかいな遅延問題
HomePod miniを購入した目的の半分は、Mac miniのスピーカーとして利用すること。ただし、以下の2点からおすすめはしません。
まず、スリープから復帰するたびに、Macのスピーカー選択から選択する必要がある点。これはちょっと面倒。もともとそういった用途で作られていないことから仕方ないのかもしれません。
加えて遅延問題があります。再生時に音声がズレるのではなく、再生ボタンを押してから、2秒程始まるまでに時間がかかったり、逆に停止してから2秒音声が流れる点は非常に厄介。
これはAirPlay (1)で接続していることによる問題で、AirPlay 2で接続できるiPhoneやiPadでは発生しませんし、Mac miniでもミュージックやtvアプリから接続するとAirPlay 2で接続され、遅延は発生しません。
総評:音は良い
スピーカーとしての音質は非常に良く、スマートな部分ではSiriで問題ないなら普通に使えます。音質だけで十分に購入する価値があります。デザインもコンパクトかつオシャレ、しかも価格は11,880円で、そのへんの安物Bluetoothスピーカーを買うより、これを一個買う方が満足度が高いです。
ただし、Macの外部スピーカーとして使うのは、ダメです。スリープの解除するたびに毎回選択する必要があったり、遅延問題があったりお世辞にも便利とは言えません。macOS Big Sur 11.3で、ステレオペア再生にミュージックアプリ以外でも完全対応する(つまりAirPlay 2)になる話があったのですが、結局Beta版に含まれていただけで、正式なアップデートには含まれていませんでした。つまり遅延なく快適に使える様になるのはまだ先。
スマートスピーカーが欲しい、もっと良い音でiPhoneやiPadを楽しみたいと思うならアリですが、MacのスピーカーとしてYouTubeや映画を見るために使うならやめておく方が吉です。
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