Googleの「Pixel Slate」(Core m3・RAM8GB・eMMC64GBモデル)をしばらくの間使用してみました。タブレットとして、キーボードをつけてノートPCライクに、またCrostiniを使ってメインPC的にも使ってみました。
シンプルで美しい外観
背面は「G」のロゴが左上、右上には小さなカメラがある程度のシンプルな外観。721gなので片手で持つと少し重さを感じますが、7mmと非常に薄いので持ちやすく、野暮ったさはありません。
ディスプレイは12.3インチ、3000×2000とタブレットとしては少し大きめ。サイド部分にはステレオスピーカーがついており、音質は良さげ。
下部にはキーボードと接触する端子があります。
キーボードは角度調節自由度高・打鍵感良好
キーボード装着で使用しているときは角度を比較的自由に調節可能で使いやすいのはいいところ。角度をつけたり付けなかったりの調節が幅広く行えます。
打鍵感も良好。丸っこくて打ちやすいの?と思うかもしれませんが、打鍵感がしっかりあり、キーが独立しているので打ち間違いも少なめ。LogicoolのK780シリーズもこんなデザインですね。
キーボードにバックライトもある点についてもiPadシリーズよりも良いところですね。
閉じた状態がこちら。ファブリック感のある素材なので汚れが気になることがあります。
タブレットとして悪い点
タブレットとしての不満としてはChromeを使わない動作に関してもっさりしている点。特にAndroidアプリによっては起動に時間がかかり、動作自体もキビキビしているかといえばもっさりしているものもあり、そういった点は不満。
アプリメインであれば、AndroidタブレットやiPadの方が良いですね。
ただ、Chromeの拡張機能として存在するアプリに関しては、動作に不満はありません。
PythonはJupyter、RはDocker
普段良く利用するプログラミング言語はPythonとR。これらに関してはLinuxの仮想環境であるCrostiniがChrome OS にはあるのでそれらで解決可能。
PythonはAnaconda、RStudioはDocker経由でRStudio Server利用することに。Rがメインなのでいちいちターミナルから起動してブラウザを立ち上げる必要があります。性能が高くないので、計算をぶん回すのには向いていませんがコードを修正したり、簡単な分析程度であれば問題なくできますね。
スピーカーとバッテリー持ちは良い
スピーカーに関しては、フロントにステレオスピーカーが用意されており良好。動画視聴から音楽再生まで幅広く快適に利用できます。
バッテリー持ちに関しても全く問題なく、1日持ち出して作業するには十分持ちますね。
欲しい機能はあるけれど
タブレットとして外観の完成度は高く、キーボードもすごく良いです。性能もCore m3でRAM8GBとブラウジングしたりテキストメインの作業を行う分には十分。
しかし、オタクが満足するレベルでソフトウェア完成していないのが気になる点。完成度がまだ伴って来ていないというのが全体的な感想です。Chrome経由で行う作業に関しては問題ないですが、AndroidアプリやCrostiniを介した作業に関しての動作の安定性や滑らかさなどではまだまだ。ストレージがeMMCということもあるのかもしれませんが、あくまでそういう機能に期待してMacやWindowsからの置き換えを狙って、購入すると痛い目を見ると思います。ブラウザメインでたまにそういうのが使えたら良いな程度なら楽しめる製品ですね。
正直な所、iPadやMac、Windows搭載PCがタブレット・パソコンという領域においてそれぞれ100点だとすると、Pixel Slateはそれぞれの項目で65-70点の感覚で、中途半端な印象はまだ拭えません。それぞれタブレットとPCを1台ずつ持つ方が作業効率は良いですね。Microsoft Ofiice関連も完璧に利用できますし。
もちろん全く改善されていないかというとそうでもなく、バージョン81のBeta版ソフトウェアでは、通常版では不満のあったタブレット利用も、AndroidスマホやiPhone・iPadの様にジェスチャーナビゲーションやDock的なものが用意されるなど、使い勝手は改善されつつあり、今後の変化には期待したい所ではあります。
コメント