各所で高評価で話題となっている、Astell&Kernの音質重視の完全ワイヤレスイヤホン「AK UW100」を購入してみました。
しばらく使ってみて、「これは良いイヤホンだ」と思ったので、レビューしていきます。
AK UW100のスペック
Bluetoothチップセット | QCC 5141 |
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ドライバーユニット | Knowles社バランスド・アーマチュア・ドライバー×1(シングルフルレンジ) |
DAC | AKM AK4332ECB |
Bluetoothバージョン | 5.2 |
Bluetoothコーデック | SBC, AAC, aptX™ Adaptive |
センサー | 近接センサー |
マイク | デュアルマイク(イヤホン片側あたり2基搭載) |
充電 | USB Type-C, ワイヤレス充電 |
重量 | イヤホン本体約7g, 充電ケース約65g |
このイヤホンで特徴的なのは、シングルフルレンジのKnowles社バランスド・アーマチュア・ドライバーを1基搭載し、更にDACとしてAK4332ECBを採用することで、音質に全振りな仕様になっている点は注目です。
音質に全振りですが、片側2基のデュアルマイクで通話性能やワイヤレス充電も搭載するなど、使い勝手も両立しています。
開封と付属品
パッケージは至ってシンプル。黒地にAK UW100がプリントされています。
内容物は、イヤホン本体と充電ケース、イヤーピースと説明書・保証書です。
個人的には、イヤーピースが5種類、大きなものから小さなものまで揃えられており、耳に合わせやすくなっているのは評価が高いです。
AK UW100の外観
ケースは、スペースグレイとブラックのカラーリングを組み合わせたクールなデザイン。Astell&KernのAロゴが掘ってあるのがかっこいいですね。
充電はUSB Type-Cかワイヤレス充電で行います。
裏面には、ゴムのような素材で滑り止めになっています。机においたときに、当たって滑っていかないようになっています。また、いろいろな情報が書かれています。
ケース内部にもAstell&Kernのロゴがあり、洗練されたデザインです。
イヤホン本体は、五角形ベースの一風変わったデザインです。こちらもスペースグレイとブラックの組み合わせで、ケースとの統一感があります。
ハウジング部分は、タッチセンサーになっており、再生停止やアンビエントなどの操作が割り当てられています(アプリで変更可能)。
イヤホンの装着感と遮音性・アンビエント
いわゆるカナル型の耳栓タイプのイヤホンで、かなり耳にフィットする様な形状です。もちろん、人に合う合わないはあると思いますが、緻密に設計されているようで、動いても落ちる感じはありませんでした。
ノイズキャンセリングは搭載しない代わりに、イヤホンの装着感で遮音性を高めるパッシブ・ノイズ・アイソレーション(PNI)を実現しています。中途半端なノイズキャンセリングを搭載するくらいなら、こちらの方が音質面でもメリットがあり、好感を持てます。
ちなみに、外の音を取り込むアンビエントモードも搭載しています。比較的自然に音を取り込んでくれるのですが、アプリでアンビエントのレベルを高くするとホワイトノイズがはっきりわかるレベルで乗ります。
ケースの使い勝手は、微妙
使い勝手に関しては、大きく使いにくいわけではありませんが、価格を考えると不満点もあります。
一番の不満は、ケースからの取り出し・収納があまりスムーズではない点です。移動中にさっと取りだして装着するには、イヤホン本体が摘みにくくなっています。また、ケースに収納するさいも、ケースとイヤホンの向きを揃える必要があり、ずれたままでは、きれいにしまわれません。一応マグネットによって吸着されるように収納はされます。ただし、向きが合わないとダメです。
また、そもそも、ケースのサイズも大きめで、ポケットにずっと入れておくには、異物感があります。持ち運びする際は、かばんが必須。
普通の1万円前後のイヤホンなら理解できる点ですが、価格が約4万円の高級イヤホンということを踏まえると、ここは完璧とは言えません。
AK UW100の音質
これまでいろいろな完全ワイヤレスイヤホンを使ってきた中で、AK UW100の音質はトップクラスだと思います。
音の解像度も高めで美しいサウンドを実現しつつ、BA型ということで高域・中域はキレイ、低音もパワー感があり、聞いていて楽しいサウンドです。AK4332ECBのHi-Fi 32bit DACを搭載しているというのは、他のイヤホンに対するアドバンテージです。
あと、衝撃的だったのが、イコライザで音の傾向を変えても、違和感なく楽しめた点です。アプリ上でいろいろなイコライザ設定で自分好みできるというのも魅力でしょう。
接続安定性
AK UW100の接続安定性は、かなり高めです。朝の通勤時間の非常に混雑する駅(接続が切れやすい場所)でも、安定して接続できていました。
AK TWS アプリの完成度
AK UW100には、専用アプリケーション「AK TWS」が用意されています(App Store/Google Play)。モダンなUIで、操作に対してもリニアに反応してくれます。しっかりと作られている印象を受けました。
ただ、最初のアプリとのペアリングは、スムーズではありませんでした。先にBluetoothの設定で接続した状態では認識してくれず、一度切断して、再接続する必要がありました。
総合的な総評:音質重視なユーザーにおすすめ
AK UW100は、シングルBAとその欠点を補うDAC(AK4332ECB)のおかげで、完全ワイヤレスイヤホンの中でも、かなり音質重視なイヤホンに仕上がっています。
価格は3.5万円から3.9万円と少し高めの設定になっていますが、音質の高さを考えると購入候補に入れて、一度は検討することをおすすめしたいイヤホンです。
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