【レビュー】ハードのクオリティはそこそこ高い「HUAWEI MatePad Pro」、使えると快適は同じではない

MatePad ProAndroidタブレット
※記事中に含まれるリンクからアフィリエイト報酬を得ることがあります。
※記事中に含まれるリンクからアフィリエイト報酬を得ることがあります。

HUAWEIのハイエンドタブレット「MatePad Pro」をM-Pencilや専用キーボードを購入してしっかり使ってみたのでレビューします。

MatePad 10.4からの買い替えとしては満足できる部分もありますが、GMSが使えないこと以外の不満もありました。

スポンサーリンク

デザイン・ディスプレイ

MatePad Pro
MatePad Proは10.8インチ(2560 x 1600, DCI-P3色域)のIPSディスプレイ。高リフレッシュレートであるわけではありませんが、SoCの性能の高さもあってスクロールはなめらか。iPadや他のディスプレイと比べても大きく色が乖離していることはなく、MatePad 10.4で感じていた色のおかしさはありません。

パンチホールは画面向かって左上にありますが、ステータスバーの一部となっていたり、動画を見る際にも特に邪魔になることはなく黒い帯の部分と被るので問題なし。

MatePad Pro

奥が10.4、手前がPro


筐体の質感に関しては、”ほどほどに”高級感があります。”ほどほど”と言ってしまうのは、ほとんど質感が変わらないMatePad 10.4を触ってしまったが故の感想かもしれません。MatePad 10.4の質感が良かったため、上位モデルのMatePad Proにより高級感があって欲しいものですが、重さのことを考えるとこれ以上は望めないのも事実です。

見た目プラスチックのアンテナ部分がなく見た目は非常にシンプル。ディスプレイと筐体の間にはプラスチックのつなぎ目もありません。

460g(iPad Pro 11は471g)ですが、手に持った際の重量感はないですね。移動中持って歩きながら使うのは難しいですが、ソファや椅子に座ったときに、スマホではなくこちらを使おうと思うくらいの重さ感ですね。

性能:やっと手に入った滑めらかさ

HUAWEI MatePad
MatePad 10.4で感じていた動作の引っかかりについては、MatePad Proでは解消されています。アプリケーション起動から切り替え、スクロール一つ、起動時のアニメーション全てにおいて格段に滑らかになりました。最近のEMUIは、XiaomiのMIUIなどと比べると動作が重めで、ハイエンドモデルでないと不満を感じてしまう点は解消して欲しいですね。

バッテリー持ち

バッテリー持ちについては、急激に大きく減ることもなくブログを書いたり画像編集を行ったりして1日持ち出して帰ってきても、30~40%は余裕で残っています。そんなに使わない日があれば2日続けて充電無しで利用することももちろん出来ます。

使いやすいキーボードカバー

HUAWEI SmartMagnetic Keyboard
キーボードは視覚的に沈み込みがあるので、比較的打ちやすくなっています。画面サイズという制約があるのでキーサイズはノートPCほど大きなわけではありませんが、ブログ執筆やツイートの入力は快適に行なえます。Bluetooth接続ですがキーの反応も良好。iPad ProなどのSmart Keyboardと入力している感覚は変わらなかったですね。

筆者はGboardをapkでインストールして利用しましたが、物理キーボードカバーでも問題なく使えていました。

MatePad Pro
ただ取り外しを想定しているためか、写真で示した部分の磁力は弱めで、カバーのみに触れて立ち上げようとすると、剥がれてしまいます。

【レビュー】MatePad Pro専用「SmartMagnetic Keyboard」、物理・視覚的な沈み込みのあるキーボード
ファーウェイが販売しているMatePad Pro専用の「HUAWEI SmartMagnetic K...

M-Pencil:パームリジェクションはダメ

MatePad Pro
筆圧検知に対応したM-Pencilについては、まだまだ詰めの甘さが目立ちます。複数のノートアプリで試しました、パームリジェクション機能がなく(うまく動作しない?)、手書きのノートを書いている最中にホーム画面に戻ってしまうことが頻発。ちゃんと書けているときに関しては、筆圧検知だったり書き味には不満がないのですが、パームリジェクションが効いてないことですべてが台無しになっています。

iPadでは、手首を画面上においてペンを操作しても手書きには全く影響がないのですが、MatePad Proは全くダメ。まともに使える感じはありません。

まともに使えた用途

  • ○:ブログ執筆と画像編集
  • ×:動画閲覧(プライム・ビデオ、DAZN、YouTubeなど)
  • ×:手書きノート

筆者の中で特に不満なく快適に使えた用途としては、ブラウザを利用したブログ執筆と、そのための画像編集。これらに関してはiPad Proなどと比較してもそれほど遜色なく使えたといえます。ただ、ブラウザはMicrosoft Edgeや画像編集にはLightroomをapkでインストールしてはいるので、AppGallery単体で使えたというわけではありません。

動画閲覧に関しては、Widevine L3なためプライムビデオは画面サイズに対して画質が悪くなり見れたものではありません。DAZNはアプリが起動せず、ブラウザ経由でも不可。YouTubeもアプリ経由ではないため、画面を小さくしたりすることが出来ず不便でした。

ノートに関しては前述の通り不便。

総評:使えるであって快適ではない

MatePad Pro
MatePad Proをしばらく使ってみて、apkをインストールやAmazonアプリストアのおかげで「使える」であって「快適」ではないというのが正直な感想。外部のアプリストアを利用することで、Kindleで読書やブログ執筆に関しては他のAndroidタブレットやiPad Proに近いレベルで使うことが可能。ただ、ペンによる手書き入力はまだまだですし、AppGalleryにはアプリがなく、使い手側が合わせてあげる必要があり、何も気にせず使うというのは無理。

おすすめ出来ない理由はGoogle Playストアが使えないこととパームリジェクションのみ。正直なところ前者がなんとかなれば、値段自体もそこまで高くないため買いだと思います。

現時点では、自分の用途がAppGalleryやGoogle系のサービスが使えなくても問題ないかということを抑えた上で、HUAWEI Shareやマルチスクリーンコラボレーションなどの独自機能に価値を見いだせるのであれば買う価値があるといえそうです。

【レビュー】ファーウェイのタブレット「MatePad 10.4」と「MatePad Pro」の比較、外観はそっくり・価格差は?
ファーウェイが販売しているタブレット「MatePad 10.4」と「MatePad Pro」の2台が...
「HUAWEI MatePad Pro」をまともに使う方法、導入したアプリやWebサービス・通知・使い勝手
HUAWEI MatePad Proを使っていくにあたり、いろいろなアプリやWebサービスを導入した...


コメント