ファーウェイ・ジャパンは、電子ペーパータブレット「HUAWEI MatePad Paper」を、6月9日に国内で発売します。
この記事では、「MatePad Paper」が、競合機種となるであろう「BOOX Note 5・Air2」と比較して魅力的なのか、そしてお買い得なのかを紹介していきます。
MatePad Paperのスペック
MatePad Paper | BOOX Note 5 | BOOX Note Ai2 | |
---|---|---|---|
OS | Hamony OS2 | Android 11 | |
SoC | Kirin 820E | Snapdragon 662 | |
ディスプレイ | 10.3インチ(1,404×1,872)4,096段階筆圧検知, フロントライト | ||
RAM | 4GB | ||
ストレージ | 64GB | ||
バッテリー | 3,625mAh | 3,000mAh | |
Wi-Fi | 802.11a/b/g/n/ac/ax | 802.11a/b/g/n/ac | |
Bluetooth | Bluetooth 5.2 | Bluetooth 5.0 | |
サイズ | 158.6 x 74.8 x 8.9 mm | 249 × 176.5 × 5.8mm | 229.4 × 195.4 × 5.8mm |
重量 | 207g | 385g | 420g |
カラー | ブラック | ブルー | |
指紋認証 | あり | あり | なし |
その他 | USB Type-C, USB 2.0 | ||
価格(Amazon) | 58,909円 | 79,800円 | 69,800円(現在売り切れ) |
MatePad Paperで魅力に感じる部分
高スペックであることの快適さ
HUAWEI MatePad Paperは、SoCにKirin 820Eを採用し、電子ペーパータブレットとしてはかなりハイスペックになっています。対抗機種になるであろうBOOX Note 5やAir2は、Snapdragon 662を搭載しています。Antutuベンチマークの結果を参考にすると、Kirin 820Eは約35万点、Snapdragon 662は18万点と、対抗機種よりも2倍の性能を有しています(参考;ReaMEIZU 1, 2)。
このスコア差を鑑みると、PDFのスクロール感やアプリの起動速度、ペンで書いたときの遅延など、色々なシーンでMatePad Paperは、かなり動作面で快適なタブレットになることが想定されます。
遅延の無さに対する期待
上記の動画では、BOOX Note Airをはじめとして、様々な電子ペーパータブレットの遅延が表になっています。この結果によると、reMarkable 2が約27msなのに対し、BOOX Note Airは約52msの遅延となっています。
ファーウェイ公式によると、MatePad Paperで使用するM-Pencilの遅延は26ms。reMarkable 2は電子ペーパーの中でも遅延の少なさに定評があり、それに匹敵するトップクラスの低遅延が期待できます。
リフレッシュレートの自動最適化
MatePad Paperは、書類やGIFアニメなどに合わせて、自動でリフレッシュレートを変更する機能があります。電子ペーパータブレットの場合、見やすい表示のためには細かな最適化が必須。ユーザー側で手動で調整する必要が無いのは魅力といえます。
BOOX Noteシリーズの方の魅力
Google Playストアが利用できる
Google Playストアが利用できるのは、BOOXシリーズのストロングポイントです。普通のAndroidタブレットの様に、好きなアプリケーションを電子ペーパーで使うことができます。KindleやPlayブックスなど、好きな電子書籍アプリを利用可能。その他にも、クラウドストレージからPDFなどのファイルを持ってくるのも簡単です。
MatePad Paperも、Harmony OS搭載なのでAndroidアプリは使えるようですが、Google Playストアのインストールは困難を極めることが予想されます。
価格はMatePad Paperの方が安い
価格は、MatePad Paperの方が安く、入手難易度も低めです。現在AmazonではMatePad Paperは、9%OFFの価格で58,909円。そこから更に、価格の下に表示されている3,000円のクーポンを適用すると、55,909円で購入することができます。他のモデルよりも1~2万円程度安くなっています。
ちなみに、どのモデルも専用のスタイラスペンとケースが付いてくる部分は同じです。
MatePad Paperを購入した理由:動作と遅延
“普通”に色々なアプリをインストールして、Androidタブレット的に使うつもりなら、BOOX Note 5・Air2がおすすめです。基本的なノートなどの機能に大きな差はないため、Google Playという優位性のあるBOOXシリーズの方が利便性は高いでしょう。
ただ、筆者は、あえてMatePad Paperを選ぶことにしました。理由は、動作の速さと遅延の無さ、そして金額です。
今まで筆者が感じてきた電子ペーパータブレットに対する不満は、動作の速さと遅延の無さに集約されます。アプリの起動や動作をはじめとして、PDF閲覧の際の拡大・縮小のスムーズさ、ペンで文字を書いたときのズレの少なさには、ディスプレイとSoCの基本的な性能が重要になってきます。MatePad Paperは、かなりハイレベルな仕上がりになっており、快適に使えそうというのが大きなポイントです。
また、価格も競合製品と比べると圧倒的に安くなっています。Quadernoシリーズと比べるとちょっと高くはなりますが、Harmony OS搭載で、Kindleなどのアプリをインストールできるであろうことを考えると、むしろお買い得な印象も受けました。
ノートやPDFの閲覧重視なユーザーにとっては、MatePad Paperの方が向いているかもしれません。
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