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【レビュー】DeskMeet X300とRyzen 5 5600で組むメリット・デメリット

DeskMeet X300 WindowsデスクトップPC

DeskMeet X300とRyzen 5 5600で自作PCを組んでみました。実際に1ヶ月使い込んでみてのメリット・デメリットや感想をまとめました。

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DeskMeetに期待したこと

  1. 卓上サイズでコンパクト:スーツケースや車に積める・急な異動等の引っ越しでも対応しやすい:
  2. M1/M2 Macと同等かそれよりもハイスペック

まず、1つ目は机の上におけるくらいのコンパクトさ。机の上においていても邪魔にならないくらいのサイズ感が重要でした。遠くに持ち運ぶことになっても、スーツケースなどに入れて”自力で”新幹線や飛行機等に乗って、移動できるのは条件でした。

また、普段使っているM2 MacBook Air並みにハイスペックであることも条件でした。そもそもデスクトップPCが必要なのは、長時間かかる演算処理をやるから。そのため、冷却ファンがあって重い作業をさせても大丈夫な環境を構築することに。最近のディープラーニングによる画像生成やチャットボットなども試してみたかったので、Apple SiliconではなくWindowsでの自作一択でした。

それらの条件を満たすのは、Mini-ITXサイズでの自作PCであり、さらにコンパクトさを求めるとDeskMeet X300/B660しか選択肢がありませんでした。

実際に制作したDeskMeet X300の構成

製品名 価格
ベアボーン DeskMeet X300 25,560円
CPU Ryzen 5 5600 22,700円
RAM Crucial DDR4-3200 16GB(8GB×2) 5,880円
SSD KIOXIA M.2 NVMe 500GB SSD-CK500N3G2/J 5,480円
グラフィックボード GTX 1660 SUPER 19,980円
総額 79,600円

構成としてはRyzen 5 5600をベースに据えつつ、ゲームもほとんどしないので、控えめなGTX 1660 SUPERを採用しました。CPUの性能とコア数はそこそこ重視し、GPUに関してはすぐ必要というわけではないので、控えめだけど快適に使えるレベルに。

実際にDeskMeet X300で組んで感じたメリット

DeskMeetはコンパクトで移動しやすい

DeskMeet X300
このDeskMeetの一番の魅力は、性能をそこそこ高くできてコンパクトである点です。机の上において使ってきましたが、27インチのモニターの横に置いていても、高さも低いため、圧迫感はほとんどありませんでした。

普通のATXやMicroATXのデスクトップPCと違って、圧倒的に小さいので、大きめのスーツケースであれば十分入ります。車や新幹線、飛行機で一人で持ち運ぶなんてことも可能です。

DeskMeetならグラボも入ってスペックを高くできる

DeskMeet X300
コンパクトなだけではなく、ゲームやVR、AI画像生成でも使えるそこそこハイスペックなマシンにできるのがDeskMeetシリーズの魅力。AMD版のDeskMeet X300はRyzen 5000番台、Intel版のDeskMeet B660は、第12, 13世代のCoreシリーズに対応。なおかつ、グラフィックボードも搭載可能なので、RTX 3060(12GB)でも、横幅が20cm以下なら搭載することができます。

筆者は、CPU面で性能不足を感じてしまうのですが(ちょっと特殊な用途)、日常的な使用や写真・動画編集、ゲーム用途であれば、ほとんど不満を感じることは無いと思います。アプリの起動速度も早く、快適でした。

そこそこ静かに動作

Noctua NH-L9A-AM4

Noctua NH-L9A-AM4

冷却性能を重視したためCPUクーラーをNoctua NH-L9a-AM4にしたこともあり、高負荷時でもかなり静かに動作します。マザーボードのファン設定でも音は変わってきますが、Ryzen 5 5600に付属のCPUクーラーでも長時間高負荷状態にしない限りは、かなり静かでした。

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DeskMeet X300のデメリット

DeskMeetの放熱は注意が必要

DeskMeet X300
少し気をつけたいのが、DeskMeetシリーズの放熱問題。通常の使用の範囲内なら全く問題ありません。アイドル時は35度前後、YouTubeを見たりタブをたくさん開いてブラウジングをしたりしても55度前後と低めです。

問題は高負荷のときの温度です。筆者はその作業の特性上、4~6時間程度、CPUのコア数を8コアや12コア使って演算処理をすることが多々あります。そのときは、AMD純正クーラーだと95℃、Noctuaだと92, 93℃程度まで張り付きます。冷却性能を向上させようにも、スペースの制約からCPUクーラーをNoctuaに変更するくらいしかできません。

ゲームをするくらいなら大丈夫だと思いますが、CPU使用率100%を長時間続けるようなシミュレーションや演算をするなら注意が必要です。

性能不足(かなりハイスペックだけど)

DeskMeet X300
CPUのシングルコア性能が作業時間に直結する筆者の用途では、M1/M2 Macよりも遅く、この点がネックでした。M2のMacBook Airと比較して、プログラムのコンパイルも1.5倍くらい時間がかかり(トータル数秒程度)、30分演算処理が40~50分になるなど、性能差は如実に出ていました。

ぶっちゃけ、M2 Macで15分くらいの処理なら、たとえM2 Macのバッテリー等の劣化が早まったとしても、速さを優先したいと思うレベル(Apple Care+にも加入してますし)。性能差は、実行時間にして1.1倍くらいの差に収まって欲しかったところです。

Geekbenchでのスコアなどを見ていると、筆者の満足の行くデスクトップマシンを構築しようと思ったら、DDR5メモリーを搭載できる第12世代以降のCoreシリーズかRyzen 7000番台が必要でした。

わざわざコンパクトな自作をする必要があるのか?

DeskMeet X300
また、今回は後々移動させることも見越してコンパクトさを重視し、DeskMeetにしましたが、MicroATXサイズでも良かったかもしれないと思っています。

もし、引っ越しなどで移動させることがあるなら、移動先にはマザーボードやCPUなどPCの内部パーツだけを持っていき、PCケースや電源は現地調達するのも1つの手でした、わざわざ、コンパクトにする必要はないなと、組んだ後に思いました。

DDR5でRyzen 7000番台搭載可能なDeskMeetの登場が待たれる

DeskMeet X300
しばらく、DeskMeet X300とRyzen 5 5600を使ってみて、この小さいサイズにそこそこのスペックを詰め込むことができる楽しさや、日常生活には十分な実用的な性能はとても良い点だと思います。

ただ、筆者が一番求めていた最大性能では、M2 MacBook Airに及ばず不満が残る結果となりました。とりあえず、DDR5メモリとRyzen 7000番台(or 第12, 13世代のCore iシリーズ)に乗り換えたいので、MicroATXサイズで組み直すか、DDR5メモリの使える次期DeskMeetシリーズは出たら良いなと思っています。


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