2023年の夏に、Surface Duo2を、少しの間だけ試す機会があったので、簡単な感想をまとめてみました。
デザイン:とても好き
薄型両面ガラスのデザインは、スタイリッシュで、持っていて所有欲を満たしてくれます。今まで発売されたスマートフォンの中でもトップクラスに好きです。
カメラが、背面に3つ搭載されたため、机に置いたときにフラットではなくなったのは、残念です。メインスマホとしてこれ1台だけで済ませるなら強力なカメラは必要ですが、サブスマホ・タブレット的に使う筆者にとっては不要でした。
ここ数年のMicrosoftの製品は、シンプルさとミニマムさがあってとても好きです。Surface Duoと同時期に発表されたSurface Neoもそうですが、実用的で薄くてシンプルなガジェットが自分は好きです。
フレキシブルではない安心感
しばしば、フレキシブルディスプレイでないことを指摘されたりもしますが、筆者は逆にそれがメリットだと考えています。
最近のフォルダブルスマホでも、ディスプレイにはガラスが採用されていますが、それでも耐久性は普通のスマホに比べると格段に劣ります。ディスプレイにモノを落とすと一発アウトの可能性が高いので、スマホの上でグラスを持って水を飲んだり、近くに倒れそうなものを置かないようにしたりと、使用には細心の注意を払います。
一方、Surface Duo2は、Gorilla Glass Victusなので、かなり安心感を持って使用することができます。ディスプレイのタッチや、ヒンジに角度を付けて動画を見る場合でも、そこまで注意せず楽に扱うことができます。
縦向きでの使用が便利
地味に便利だったのが、縦向きの使用です。WebページやPDFの閲覧など、横幅も縦幅もそこそこ必要で、全体像を把握したいコンテンツに向いていました。視点も上か下に向けていれば、ヒンジギャップも気になりませんでした。
ソフトウェア:滑らかじゃないのが一番困る
ソフトウェア、特に動作が滑らかではない点が、一番の不満です。動作は高速ですが、Snapdragon888採用で、ディスプレイは90Hzにも関わらず、滑らかではないことにストレスを感じました。折角、アイコンはオシャレで、UIの方向性も悪くないのに、アプリの切り替えやウィンドウの移動、スクロールがカクカクなのはとても残念です。
操作性やアニメーションがスムーズであれば、使っていてイライラすることはありませんし、機能面でのバグも操作でカバーが可能になります。後継機を出すならソフトウェアの熟練度を上げて欲しいところです。
その他にも、ヒンジのギャップについては、気になる不満点です。ヒンジのギャップ部分は、ディスプレイが無いにもかかわらず、描画されされている扱いであり、コンテンツの見えない部分が生じます。特にKindleで日本語の電子書籍を読む場合に、いちいちスクロールしないと真ん中の行が見えないのは。不便でした。
この点が特に残念だったのは、Surface Duo向けの非公式Android 13 ROMで、このヒンジギャップを消す設定がが用意されているところ。非公式ROMでもできるのであれば、公式でも、せめて設定や開発者向けオプション等でもいいので、設定を用意して欲しかったところです。
ソフトウェアへの不満はありますが、こうした時計表示や、ヒンジ部分での通知や時刻表示など、ちょっとした機能は好きでした。
総評:あとちょっとが足りなかった
Surface Duo2は、外観のカラーリング、デザイン、薄さにおいて、好みなガジェットでした。また、フレキシブルディスプレイではないため、実用面でも安心して使えました。しかし、ソフトウェア面での、成熟度が足を引っ張り、そこがどうしても普段使いにおいて厳しい印象を受けました。
中古価格をチェックしていると、イオシスではAランク品は10万円程度、Cランク品なら69,800円で取り扱われています。フォルダブルスマホとしてはお手頃になりつつあります。デザインが好きで、2画面スマホを試したい人は狙ってみても良いかもしれません。
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