Kindleシリーズで論文を読もうと考えている人向けに、「Kindle Oasis」と「Kindle Paperwhite」でそれぞれ論文などのPDF資料を見た際の見え方や使い勝手を比較してみました。
スペックや操作感などの情報は最新モデルを元にしていますが、実機として出しているのOasisは一世代前のモデル(サイズは同じ)、Paperwhiteは2012年モデル(最新モデルは段差が無いフラットディスプレイに、300ppi)です。
スペック:OasisとPaperwhite
Kindle Oasis | Kindle Paperehite | |
---|---|---|
SoC | 1GHz Dual-core Freescale i.MX7D | 1GHz Freescale i.MX6SL |
ディスプレイ | 7インチ反射抑制スクリーン | 6インチ反射抑制スクリーン |
解像度 | 300dpi | |
ストレージ | 8/32GB | |
防水 | あり | |
カラー | ブラック | ブラック、トワイライトブルー、プラム、セージ |
サイズ・重量 | 159 x 141 x 3.4-8.4 mm | 167 x 116 x 8.18 mm |
重量 | 188g | Wi-Fi:182g、4G:191g |
その他 | 明るさ自動調節、色調調節ライト、画面回転 |
基本的な機能についてはどちらもそれほど変わりません。両者共に防水対応もしています。Kindle Oasisの方が画面サイズが大きく、明るさの自動調節や画面の回転機能があることなどが主な違い。
SoC(CPU)については、Amazonでは公開されておらず、下記のサイトの情報を参考に記載しています。
画面サイズ:Oasisが圧倒的に良い
Kindle Paperwhiteが6インチ、Oasisが7インチ。1インチ違うだけですが、サイズ感だったり、没入感だったりは結構違います。iPhone 12 miniと12の0.8インチ差でも、大きさの違いを感じるので当たり前ですね。
スマホならポケットに入れることもあるので、小さいことは重要ですが、Kindleの場合はカバンに入れること前提になるので、多少の大きい小さいは問題なし。
資料の閲覧:1段組・2段組PDFで
1段組の場合
縦表示で一段組のPDFを表示させる場合、Kindle Oasisの方が見やすいですね。フォントサイズなどにも依りますが、Paperwhiteでは長時間読むのは無理でした。
次の二段組のPDFにも言えることですが、Paperwhiteで視認性を高めるのであれば横画面モードを利用するのがおすすめ。一段組の場合、6インチ程度でも長時間読むことが出来ます。横画面モードは、PDFを表示させた後、レイアウトを変更すること変更可能。縦画面設定にするまで、横画面のまま他の文書も表示されます。
下にスクロールするだけで、上から順に文書が読み込まれていき、ページ送りも同様の動作ができるので非常に便利。
二段組の場合:論文を想定
論文で多く見られるスタイルである二段組のPDFを表示させたときの写真がこちら。日本語であればPaperwhiteでも十分理解できますが、英語など慣れない言語の場合は、やっぱり画面の大きいOasisが良いですね。ザーッと流し読みするときにはおすすめ。
A4程度の文書の場合、2, 3回スクロールするとページの一番下にたどりつきます。二段組PDFの場合、上に戻る動作も増えるので、少し操作が煩雑になってしまいますが、精読する場合に十分使えます。
一段組、二段組どっちの場合でも、「横画面モード」をうまく利用すれば、全然快適にリーディング可能。
操作性・レスポンス
最新モデルのPaperwhiteと比較しても、レスポンスや操作性はOasisの方が良いように感じます。
PDF閲覧目的ならOasis
Kindleに最適化されていないPDFを読むのであれば、圧倒的にKindle Oasisがおすすめ。Kindleに最適化されている本であれば、読書体験にそれほど大きな差はありません。しかし、最適化されていないPDFを読む場合には、画面サイズが1インチ大きいOasisが圧倒的に見やすくなっています。また、論文などのPDFはファイルサイズが大きいものもあり、そうしたものを見る際にも性能の良いOasisがおすすめといえます。
だからといって、Paperwhiteがダメかといわれたらそうでもありません。横画面にすればそこそこの視認性は保てます。処理速度も普通のPDFであれば、十分だとは思います。
これからKindle本以外、論文や資料のPDFを閲覧する目的まで想定するなら、Kindle Oasis一択ですが、Paperwhiteを既に持っている方でも十分流用できます。最安モデルなら1.6万円程度差がありますが、スマホなどと違い充電の頻度も少なく数年は使えるので、それだけの差額を支払う価値はあります。
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