Apple Watch Series6で、watchOS 7で追加された睡眠記録を使ってみたのでレビューします。睡眠記録の使い勝手や、充電スタイルなど、筆者なりの感想をまとめてみました。
もともとは、Apple Watch Series6のレビューの中に組み込む予定でしたが、書いているうちに筆が進んだので、単体の記事として出します。
Apple Watchの睡眠記録機能
Apple Watchの睡眠記録は他のスマートウォッチやバンドとは異なります。例えばファーウェイのものであれば、腕につけているだけで自動的に睡眠記録を取得してくれます。Xiaomiなど多くの製品がこのスタイル。
Apple WatchはiPhone上で希望する睡眠の時間の長さや、就寝時刻と起床時間を設定して利用可能になります。曜日ごとに設定したり、変則的な日に関しては1日だけ別の時間帯を設定することが可能。
その他にも、就寝準備ショートカットを設定して、睡眠導入用の音楽をかけたり、瞑想用のアプリを起動させることもできます。
睡眠記録を使う場合の充電スタイル
充電にかかる時間
- Series6:0→80%が1時間、0→100%が1時間30分
- SE:0→80%が1時間30分、0→100%が2時間30分
Apple公式が出しているWatchシリーズの充電速度はこの通り。一日使った場合、0%になることはなく、40%, 50%など途中から充電開始することになるので、上記の時間よりは短い時間でフル充電が可能です。
Series6の場合、大体残っていた残量から100%までは、1時間程度で充電が完了します。SEなどそれ以外のモデルでも、2時間程度あれば充電が完了します。
ただ、ここで問題になるのが、いつ充電するべきかという話。睡眠記録がなかったときは、夜寝ている間に充電することができました。しかし、睡眠記録を使うとなると、就寝中の充電は不可能になります。
充電するタイミングは風呂か睡眠前
タイミングは、夜寝る前や朝起きてからなど、色々考えられます。筆者の場合は、夜充電しています。いつも、9時~10時くらいにお風呂に入り、そのときに外して充電開始、12時頃布団に入る時に再度装着します。朝起きると、92~95%くらい残っており、そこから1日使い始める形になります。
朝起きてから充電する場合、起床から外出までが慌ただしい人にはおすすめできません。出発までに2時間3時間ある場合は、朝充電もアリでしょう。
充電が完了すると、Apple Watchの充電が完了するとiPhone上に通知が来ます。これが、夜寝る前にApple Watchを再度装着する合図になったりしています。
Apple Watchのバッテリー持ち
そこで出てくる「朝に100%じゃなくて、バッテリー持ちは大丈夫なの?」という声が聞こえてきそうですが、全く無問題。大体朝起きると5%くらいの減り、そこから普通に一日使って40~50%残っている感じです。2時間程度GPSを使ってアクティビティ記録をした場合でもそんなに変わらなかったので、朝100%じゃなくても大丈夫。
朝100%でも、2日使うのは厳しいので、旅行する場合は以下の様な商品があると良いかもしれません。
睡眠を習慣化する
Apple Watchで設定したベッドタイムの睡眠スケジュール(日によって設定可)を、iPhoneと共有し、毎日寝る時間になったら睡眠を促してくれます。例えば0:00~7:00の間で設定した場合、0:00を過ぎるとiPhoneも睡眠モードに切り替わり、Apple Watchも自動で画面点灯しなくなり、寝るように導入されます。この画面を閉じると、通常のロック画面が表示されます。
時計を見るのを忘れてなにかに没頭してしまうことがありますが、この画面が出ていると「あっ!寝る時間だな」というのがはっきりわかります。
Apple Watchの睡眠記録の不満点と気になるところ
まず、自動での記録が無い点、特に二度寝や昼寝は記録してくれないところは不満です。基本的に、設定したベッドタイムの時間内でしか記録できません。例えば起床時間を7:30に設定していた場合、初回の起床が7:45であれば、そこまで記録してくれます。しかし。そこで二度寝をして9時まで寝ると、二度寝分は睡眠時間としてはカウントされません。また、昼寝なども記録はしていません。一日の活動量や行動を可視化するという点では、残念なところです(別に、正規の睡眠時間にカウントしなくても良いので)。
また、他社製品では詳細な睡眠記録が残る一方で、Apple Watchは睡眠時間のみ。深い・浅い睡眠の記録などがないのは、少し気になるポイント。これは、後述の理由によりなくてもいいとは思います。
睡眠導入としての睡眠記録機能
そもそも、Appleは、睡眠記録を詳細に分析する機能ではなく、正確な睡眠を促すための機能と考えているフシがあります。だからあえて、睡眠時間しか出さないし、詳細な情報も表示させないのだと思います。
指定したベッドタイムになると、Apple WatchもiPhoneも「寝なさい」と促すモードに入ります。Apple Watchの画面はDigital Crownを回さないと点灯しませんし、iPhoneも画面を点灯させると就寝時間であることを知らせてきます。自社製製品であることを生かして、Apple WatchとiPhoneを連携させ、使用者を睡眠へいざなうようにできています。
毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起床するということにフォーカスを当てており、こうした機能になっているというのは、ある意味納得です。
正直なところ、詳細な睡眠記録を出されたところで、素人には対策の打ちようがありません。何かしら改善のアドバイスがあるなら良いですが、それよりは早寝早起きを習慣づけてくれる睡眠導入機能の方が100倍効果的に思います。
そのことは以下の記事にも表れているように感じます。色々なメーカーが詳しい睡眠情報を記録できるスマートウォッチを出している中で、何年も睡眠記録を検討してきたAppleが他社と同じ様な機能は出せないはずがないので(信者なりの偏った目線)、この機能になっているのは、ある種意図的なものを感じざるを得ません。
睡眠記録のあるべき形
Apple Watchの睡眠記録機能は、改善の余地はあるものの、完成形です。昼寝とか二度寝とか、予定外の睡眠は記録して欲しいですが、それ以外の部分については満足しています。
詳細に睡眠記録が表示されるより、決まった時間に「寝ろ」と言われるとそれに従う気持ちがわき、前よりは比較的決まった時間に就寝する癖がつきました。
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