【レビュー】Android・Snapdragonの電子ペーパータブレット「BOOX Nova 3」:Kindleから乗り換えて

4.0
BOOX Nova 3BOOX
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「BOOX Nova 3」という電子ペーパーを採用したAndroidタブレットを購入してみました。良かった点や気になる点、Kindle Paperwhiteと比較してどうだったかを紹介します。

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BOOX Nova 3のスペック

OSAndroid 10
CPUSnapdragon 636
RAM3GB
ストレージ32GB
ディスプレイ7.8インチ, E-Ink(1872×1404, 300dpi)
筆圧検知ワコム 4,096段階
ライトフロントライト(寒色・暖色)
バッテリー3,150mAh
サイズ・重量197.3x137x7.7 mm
重量265g
ネットワークWi-Fi(2.4GHz + 5GHz)+ BBluetooth 5.0
端子USB Type-C

BOOX Nova 3は7.8インチのE-Inkディスプレイを搭載した電子ペーパータブレット。スタイラスペンによる筆圧検知にも対応しています、OSは比較的新しめのAndroid 10を採用し、Google PlayストアからAndroidアプリをダウンロードすることができます。

なぜColorやAirモデルではないのか

BOOX Nova 3 Color
Colorモデルは、文字通りカラー表示できるのが魅力のモデルです。それほど価格も大きくは変わりませんが、通常モデルを購入しました。

理由はディスプレイの画質を重視したから。Colorモデルは、通常のE-Inkにカラーの層を設けることで、カラー表示を実現しています。そのためモノクロは300dpiな一方で、カラー表示時のdpiは100dpiです。モノクロのスペックは通常モデルと変わりませんが、カラーの層が載るため、見た目は少し荒くなります。

Airモデルも考えましたが、Nova 3から大幅な進化をしているのはデザインとペンくらい。どこまで使えるか未知数だったので、お手頃なNova 3をチョイスしました。

【山口真弘の電子書籍タッチアンドトライ】 カラーE Ink搭載Androidタブレット「BOOX Nova3 Color」。モノクロとの違いを検証
Onyx Internationalの「BOOX Nova3 Color」は、最新のカラーE Ink電子ペーパー「E INK Kaleido Plus(カレイドプラス)」を搭載した7.8型のAndroid 10タブレットだ。KindleやKoboなど、特定の電子書籍ストアと紐づいたE Ink端末と異なり、Google ...

外観

BOOX Nova 3
BOOX Nova 3は7.8インチのE-Inkディスプレイ。

BOOX Nova 3
背面はシンプルなブラック。手に馴染みやすい質感。背面上部にはスピーカーが搭載されています。

BOOX Nova 3

戻るボタン(ホームボタンとしても利用可能)

BOOX Nova 3

端子はUSB Type-C

BOOX Nova 3 ipad mini

iPad mini 6(8.3インチ), BOOX Nova 3 (7.8インチ)


サイズ感的にはiPad mini 第6世代とほとんど同等で、わずかにBOOX Nova 3の方が薄いくらいです。ただ、BOOX Nova 3の方が軽く、持ちやすくなっています。

旧モデルから動作が劇的改善

BOOX Nova 3
SoCにSnapdragon 636、RAM3GBを採用しており、一般的なアプリの動作はかなり快適です。KindleやPaperpile、ブラウザやTwitter、Feedlyレベルであれば、スマホなどで使うのと同じ感覚で利用できます。また、個々の設定の切り替わり、Google Playストアからのアプリのダウンロードなど、もたつく部分はなく、非常にスムーズです。

以前、使っていたBOOX Note 10.3は、動きが緩慢で、快適に使えたものではありませんでした。しかし、QualcommのSoCを搭載するようになってからは、劇的に動作が改善しています。ちょっと前のモデルを使って、「電子ペーパータブは動作が重いから…. 」と思っていた人にとっては朗報と言えるでしょう

ディスプレイ:読書体験は最高

BOOX Nova 3

梶井基次郎「檸檬」


ディスプレイは300dpiと、Kindle Paperwhiteと同等で、高精細。文字の一つ一つが非常に綺麗で、読書していてかなり楽しいです。

バックライトも明るさを調整するだけでなく、色合いの変更も可能。購入当初は、明るさ調節と色合い調節のアイコンが、想定していたものと逆で、戸惑いました。

快適に使うにはディスプレイ設定が肝

BOOX Nova 3
快適に使うには、適宜ディスプレイ設定を切り替えるのが肝です。筆者は、スピードモードとA2モードのみを使用しています。A2モードは残像が残る部分はあるものの、比較的指の操作に対する追従性がよく、スマホ感覚で利用可能。一方スピードモードは、少しもっさりするものの綺麗に表示されます。

普段は、ある程度の残像を許容しつつも、画面がスムーズに動くA2モードをメインに使用しています。じっくり読書するなど、コンテンツを楽しむ場合にはスピードモードに切り替え残像を減らして楽しんでいます。

BOOX Nova 3
上のステータスバーにアイコンが表示されていて、いつでも呼び出せるので、適宜切り替えると快適に利用できます。

ノート

BOOX Nova 3
ノートの書き味は、適度な摩擦感もあって良好です。特に立って手に持ってメモする際などは、本体の軽さと相まってiPad miniよりも使いやすく感じました。

BOOX Nova 3とKindle Paperwhiteとの比較

Kindle Paperwhite 11th 2021

Kindle Paperwhite 第11世代


総じてBOOX Nova 3の方がKindle Paperwhiteよりも満足です。ディスプレイは大きく(綺麗さは同等)、Kindle以外の電子書籍ストアも利用でき、PDFの閲覧にも向いています。メモもできてしまうのは良い点です。

弱点としては防水くらいでしょうか?。これはKindleの強みであり、BOOXシリーズの弱みですね。次期モデルでは防水への対応も期待したいところ。

値段に関しても、Kindle Paperwhiteが1.5万円〜、BOOX Nova 3が約4.1万円。PaperwhiteはKindleにしか使用できませんが、Nova 3は読書以外にも、メモや資料閲覧など幅広く利用可能。機能が増えるだけで、劇的に使用頻度が増えたので、この価格差は許容できました。

総評:万人受けではないが、おすすめできる

BOOX Nova 3
BOOX Nova 3は、旧世代のモデルと比べると、動作面で大きく改善されており、快適に使えるのでおすすめ。ディスプレイも見やすく、色合いも変更できるので、日常生活の色々なシーンで利用することができます。朝通勤中の電車での読書から、PDFの資料チェックやメモ、夜就寝前のブラウジングなど。

欠点としては、快適に利用するには、少し使用者側で設定してあげる必要があることです。Google Playストアの設定は自分で行う必要がありますし、使用状況においてディスプレイの設定を細かく切り替えるなども必要です。小学生だったり、ガジェットに苦手な人だったりが使うのには向いていないかもしれません。

BOOX Nova 3は、購入して良かったガジェットです。日常生活でノートPCやスマホ、タブレットの隙間に入り、長所を活かして目への負担を下げてくれました。


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